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ONEの取り組み|ひとつになるために

物流を支える“箱”の裏側に密着! コンテナ修理ツアーへようこそ

ONE特派員
ONE特派員
2025年4月25日

東京国際コンテナターミナル(TICT、大井3・4号)

皆さんは「コンテナターミナル」と聞くとどんな光景が浮かびますか?大きな船やかっこいいガントリークレーンは勿論ですが、ターミナルには、船旅を終えたばかりのたくさんのコンテナが並び、次の出番を待っています。長い船旅で疲れが出るのはコンテナも人も一緒で、時に汚れたり傷ついたものが見つかることも。
でも大丈夫!ターミナルにはコンテナのプロフェッショナルが大勢いて、コンテナ1本1本をしっかりチェックし、貨物を安全に運べるように洗浄やリペア(修理・修繕)をしてくれているのです。

今回は普段なかなか目にする機会が少ない、ターミナルでのコンテナリペアについて、コンテナ大好きなONE特派員が、写真多めのレポートをお届けします!

パートナーたちと力を合わせるコンテナ輸送

私たちONEは外航コンテナ海運会社として、世界中の海でコンテナ船を運航し、国と国、港と港を結んでコンテナを運んでいます。でもONEだけの力では、コンテナを必要な人や場所に届けることはできません。コンテナ輸送は港、倉庫、トラック、鉄道などの様々なパートナーたちと力を合わせることで、成り立っています。そして、ターミナルでコンテナリペアを行っている人たちも、そうした大切なパートナーの一員。彼らがコンテナをしっかりチェックし、直してくれているからこそ、私たちは安心してコンテナを運ぶことができるのです。

そんな重要なコンテナのリペア作業、一体どんなふうに進められているのか気になりませんか?ONEでは若手社員を中心に、プロフェッショナルの皆さんのリペア作業を間近で見学できるツアーを定期的に実施しています。さあ、一緒にその現場を覗いてみましょう!きっと知られざる海運の舞台裏が見えてくるはずです。

世界への玄関口、東京港のコンテナターミナルへ

首都圏の玄関口であり、日本国内でもトップクラスのコンテナ取扱量を誇る東京港。4つのふ頭に複数のコンテナターミナルが集まり、日々多くのコンテナが世界各地と行き来しています。

今回訪れたのは、大井コンテナふ頭にある東京国際コンテナターミナル(TICT、大井3・4号)。日本でも有数の物流会社、宇徳さんが運営されており、今回の見学を快く引き受けてくださいました。品川駅からバスに乗ってしばらくすると、遠くに見えていたガントリークレーンが徐々に大きくなり、期待に胸が高鳴ります。停留所で降りると、目の前には積み上がった無数のコンテナの山が。大きなトラックが通りを行き交う様子に圧倒されながら、ヘルメットをかぶり、いざターミナルの中へ。

この日の見学ツアーのメニューは、

・ゲートでのコンディションチェック作業
・コンテナの洗浄
・コンテナの修理
・リーファーコンテナのメンテナンス場

と盛りだくさんで、代表的なコンテナリペア作業を網羅したフルコースです。

コンテナリペアの仕事はまずコンテナの状態を確認することから始まります。大きなコンテナのチェックは大変そうですが、どのように作業しているのでしょうか。コンディションチェックの現場から見学ツアーが始まります!

ゲートで決まる!コンディションチェックの裏側

ターミナルの出入口であるゲートでは、チェッカーと呼ばれるコンディションチェック専門のスタッフが待機し、ゲートを通るコンテナを1本ずつチェックしています。安全で綺麗なコンテナと、リペアが必要なコンテナを選別するために、欠かすことのできない重要な作業。これから船に積まれるコンテナや、港に降ろされてお客さんのところへ向かうコンテナ、空のコンテナまで、すべてがチェックの対象です。

複数のゲートにコンテナを載せたトラックが次々と並びます。汚れだけでなく、穴や傷、凹みや歪みがないか。直前に運んだ貨物の臭いが残っていないか。チェック項目が多数ある中、チェッカーの皆さんは手際よく全てのコンテナを見て回ります。

ゲートを通るたびに繰り返しチェックし、複数人で対応することで見落としを防いでいます

庫内に入りチェックする様子

はしごを使ってコンテナの上部もチェック

こちらには輸入で使い終わった空コンテナが戻ってきたようです。チェッカーの一人が庫内に入り、隅々まで漏れなくチェック。目の届きにくい箇所は、脚立やはしご、天井カメラを使いながらチェック。

ここでは輸出用の空コンテナをチェック中。気になる箇所があればコンテナの天井にも乗ります。

ゲートチェックを通過し、ターミナルを出発するコンテナ

こうした厳しいチェックをクリアしたコンテナだけが、ゲートを出てお客さんのもとへ向かいます。無事に合格して、仕事に向かうコンテナは、どこか頼もしさを感じます。一方で、先ほどの輸入で使い終わったコンテナは、チェックの結果、リペアが必要と判断されたようです。ターミナルに残り、修理や汚れや臭いを落としてもらうための洗浄作業へと進みます。

さっそく私たちも、洗浄作業の現場を見に行きましょう。

汚れたコンテナの洗い方

汚れや臭いが残っているコンテナは、洗い場と呼ばれるエリアで綺麗にしてもらいます。代表的な洗浄方法は、次の2通り。汚れの原因や程度に応じて使い分けています。

 ①エアー洗浄:庫内に残った貨物や梱包材の破片、汚れなどを、空気圧で外に飛ばす方法
 ②水洗い:貨物の匂い残りや、液体の汚れなどを、高圧洗浄で落とす方法

この日はちょうど水洗いの作業中で、私たちも庫内の洗浄を体験させてもらえることに。水圧に負けないようにヘッドを強く握り、天井から床まで均一に水を当てて洗います。

大きなコンテナを1本洗うだけでも相当な力仕事ですが、洗ってすぐ終わりではないそうで。

「庫内がちゃんと乾燥するまで何度も確認します。コンテナ内に水分が残っていると貨物に影響を与えてしまうから」

と教えてくれました。洗うという作業にも、プロフェッショナルたちの細やかな気配りが詰まっているのですね。
さて、洗浄で綺麗になったコンテナですが、傷や壊れた箇所はどのように直すのでしょうか。次はいよいよ、修理の現場を見に行きましょう!

コンテナの修理場へようこそ!

修理場には、ゲートチェックで修理が必要と判断されたコンテナが運び込まれていました。この日、私たちは2つの作業を見学できることに。まず1つ目は 「水抜き作業」。
コンテナは長い船旅の途中で、時には激しい雨にさらされることもあります。もしコンテナ上部に小さな傷や亀裂があると、そこから雨水が染み込み、内部に溜まってしまうことがあるのです。このままでは、コンテナを動かしたときに水が漏れ、大切な貨物が濡れてしまうかもしれません。そんな事態を防ぐために、しっかりと水を抜く作業が行われます。作業員さんが慎重にコンテナの側面に小さな穴を開けると…

勢いよく水が流れ出しました! コンテナの中にこんなに水が溜まっていたなんて。もし修理せずにいたら、中身の貨物を濡らしてしまっていたかも知れません。しばらくして水が完全に抜けると、今度は開けた穴を塞いでいきます。これで水漏れの心配はゼロに。 どんなに雨が降っても、もう安心ですね。

次に見せてもらったのは 「溶接修理」。
コンテナの庫内に入ると、床近くのパネルに約15cmの切れ目が見えます。  

溶接前:光が漏れているのが見えるでしょうか?

コンテナの外からも切れ目がはっきり見えます

この隙間から雨や海水も庫内に入ってしまうため、この状態では貨物を運べません。ここで登場するのが、職人技の溶接修理。専用の機材を使い、「ジリジリジリ……!」という音とともに、赤く光る火花が飛び散り、どんどん隙間が埋まっていきます。

溶接中:熱で金属同士をくっつけていく

溶接後:あっという間に隙間がピタリと埋まり、仕上がりはとても滑らか

この日、作業を見せてくれたのは、キャリア10年のベテランさん。仕上がりを見た周囲の作業員さんたちも、「これは100点満点!」と笑顔で太鼓判を押していました。実は、コンテナの溶接には高い技術が求められ、 習得には5年ほどかかることもあるとか。プロの技に、ツアー参加者からも 「すごい!」 と感嘆の声が上がりました。

修理が終わったコンテナは、最後にもう一度コンディションチェックを受けて、作業完了となります。こうして雨にも負けず、海水にも負けず、何日もの船旅に安心して出発できるようになりました。

プロフェッショナルを支える道具たち

修理場には作業員の皆さんを支える大切な道具の数々がありました。貴重な機会なので了承をもらい写真に収めてきました。複数の道具や部材を、コンテナの状態や作業内容に合わせて、使い分けているのです。

コンテナターミナルの一角にある修理場

「あ、そうだ。これ見てください」

と出てきたのは、なんとONEコンテナをモチーフにした手作りの道具入れです。色もフォントもそっくりで完成度が高い!かわいい! プロフェッショナルな皆さんの高い技術力とコンテナへの愛を感じる作品でした。

コンテナの構造を知ることが大事

修理場を離れる前に、コンテナのドアを開閉する機会がありました。
最初のゲートで、チェッカーの皆さんが手際よくドアを開け閉めする様子を見て、イメージトレーニングはできていたはずですが…。実際に試してみると、重たいドアに苦戦し、4分もかかってしまいました。なんとかスピードアップしようと、力任せにドアを引っ張ってみますが、うまくいきません。

「ドアの構造を理解し、バーの位置を合わせることで、スムーズに開閉できますよ」とアドバイスが。

想像以上に力がいります

バーの位置をピタリと合わせる

ドアの構造をよく見て、意識しながら何度か試してみるうちに、少しずつコツをつかみ始めましたが、チェッカーの皆さんのスピードには到底及びません。
ちょっと複雑な構造をしたコンテナのドアには、ハンドルやバーが複数ついています。これらの歪みや曲がりを直すと、ドアの開閉は一気に軽くなるんだとか。コンテナリペアの現場では、そういった箇所にも目を光らせ、丁寧に修繕することで、スムーズなコンテナ輸送を支えているのです。

大きな冷凍庫?!リーファーコンテナのメンテナンス場

ツアーの締めくくりに訪れたのは、 リーファーコンテナ(冷凍・冷蔵コンテナ)のメンテナンス場です。

リーファーコンテナは、生鮮食品や医薬品など、温度管理が必要な貨物を運ぶための特殊なコンテナ。電力を供給し続けることで、庫内の温度を一定に保つことができます。そんな凄い技術を持つリーファーコンテナですが、大切な貨物を守るためには、見た目に問題が無くても、定期的なメンテナンスが欠かせません。だからこそ、船旅に出る前に1本ずつ電力に接続し、必ず動作確認を行うのです。この点検のおかげで、輸送中のトラブルを最小限に抑えることができるのですね。

作業員さんが大きなプラグを電源に繋ぎました。設定温度をマイナス30度にすると、コンテナ後部のファンが勢いよく回り始め、「ゴォーッ」 という音が響きます。冷気が一気に流れ込み、庫内はぐんぐん冷えていきます。
きちんと冷えて、不具合が出なかったことを確認できれば合格。これで貨物を安心して積み込むことができます。

マイナス30度の世界へ、いざ突入!

「せっかくだから、中に入ってみましょう!」
ということで、よく冷えたリーファーコンテナに実際に入れることに。扉を開けた瞬間に冷たい空気を痛いほどに感じます。いざ中に足を踏み入れると「寒い!」まるで巨大な冷凍庫です。手を伸ばすと、空気そのものが凍りつきそうな冷たさです。
こんな環境の中で、私たちが普段食べている食品も、数週間にわたる船旅を経て運ばれてくるのですね。そして何より、このコンテナが1本ずつ、丁寧にメンテナンスされているからこそ、世界中の食卓に様々な食品が安全に届いているのです。見えないところで支え続けてくれるプロの技術に、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

全員が「寒い!」と言いながらコンテナの中へ

見学ツアーを終えて

約4時間にわたる見学ツアーを通して、知られざるコンテナリペアの裏側をご紹介してきました。ゲートでの厳しいチェック、丁寧な洗浄作業、高度な技術を要する修理やメンテナンス――それぞれの工程に関わる人々の技術と情熱があるからこそ、コンテナは常にベストな状態で安全に世界を旅することができます。

コンテナはただの『箱』ではなく、世界中の人々の暮らしを支える重要な存在。その陰には、見えないところで支えてくれる、コンテナリペアのプロフェッショナルたちの努力があることを知っていただけたら、嬉しく思います。そして、あなたの街でコンテナを見かけたら、その先に広がるコンテナ輸送や海運の世界を、身近に感じてもらえたら、こんなに嬉しいことはありません。

ツアーを終えた筆者からひとこと。「やっぱりコンテナっていいな!すごいな、コンテナ!」

ONE特派員

ONEの存在を世の中に伝えるために、あらゆるプロジェクトに密着する特別報道チーム。ONEのビジネスや、海運・環境を考える姿勢を伝えるべく、プロジェクトについて気になる「なぜ?」「なに?」を掘り下げていく。

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